片山まつり、桜田まつりでモリカケ追及が止まっている

国会の現状を一番喜んでいるのは安倍氏かもしれない。もちろん片山氏や桜田氏が連日テレビや新聞で、おもしろおかしく扱われることは政権にとってはありがたいことではない。ボディーブローのようにダメージは蓄積される。そして、今後の展開しだいでは2人は辞任に追い込まれるかもしれない。

安倍氏が、さほど片山氏らをかばおうとしていないことは「安倍首相が"片山大臣"を守る気がないワケ」を参照いただきたいが、いずれにしても2人が辞任しても政権の致命傷にはならない。致命傷になり得るのは安倍氏と直結する問題である「森友」と「加計」だ。

野党が片山、桜田の両閣僚の問題に意識が集中し過ぎると「森友」「加計」の追及が止まる。今のままで臨時国会が閉幕すると「森友」「加計」は過去の疑惑という印象が強くなる。これは安倍氏にとっては好ましいシナリオだ。

流行語大賞の表彰式は毎年12月初旬に行われる。もし「ご飯論法」が選ばれた場合、誰が表彰式に出席するか。

まさか安倍氏が出向くことはないだろうが、「目立つことが好きな片山氏ならば、招かれれば出席するのでは……」という臆測が永田町で飛び交う。もっともその時、片山氏の肩書が地方創生相なのか、前地方創生相なのかは分からないが。

(写真=時事通信フォト)
【関連記事】
「大臣兼務」が増え続ける安倍内閣の迷走
なぜ首相の"腹心の友"は説明が曖昧なのか
安倍首相が"片山大臣"を守る気がないワケ
安倍首相の"消費税10%宣言"で広がる噂
橋下徹"安田さん批判「収束後」の問題点"