満足感の乏しい仕事、生活にゆとりはない

工藤さん(ペルソナ)の特徴がmifのどのデータから導き出されたのか、主なものを説明しよう。

まず仕事観について。最大の特徴は「正社員で働くことにこだわる」ということだ。工藤さんも「今の会社に就職したのが29歳の時。もう少し遅かったら、リーマンショックの影響をもろに受けていたかもしれません」と述べている。mif調査では「正社員で働くことにこだわる」の回答率が41%と他世代と比較して高いという結果となっている(表1)。

なお、本稿では、団塊(1947~49年)、しらけ(1950~64年)、バブル(1965~69年)、ロスジェネ(1970~82年)、ミレニアル(1983年以降)としている。

その反面、「今の仕事は結構きついです。社員が少ないので経理だけでなくいろいろなことやっています。給料も中小企業ですから決して高くないです」と。不満をかこっている。mifでも「満足感や充足感を得られる仕事をする」比率はミレニアル世代に次いで33%と低い。厳しい就職活動の中でなかなか内定をとることができなかったことがトラウマとなっているとともに、希望する職種に就けなかった人が多かったことが、うかがえる結果といえよう。

また工藤さんは「嫁さんの給料と合わせてやっと人並みの生活ができる、といったところです」と語るが、mifでみるとこの世代は他の世代に比べて、時間的にも、経済的にもゆとりに乏しいことが分かる(表2)。