できるだけ早めに対策するしかない

では、<住まない><売れない><貸せない>、いわゆる<どうしようもない>物件はどうすればよいのか。

「借りたくても借りられない高齢の方に貸してくれるのだったら、いろんな支援をしますというような取り組みを始めた自治体もあります。情報を集めてできるだけ早めに対策するしかありません」

不動産の下落の問題は、何も相続物件に限ったことではない。老後は、現在住んでいる家を売却して、その資金を元に有料老人ホームへ転居しようと考えている人も少なくないはずだ。しかし、あなたの家は、誰も買い手が付かない、または、思ったほどの金額では売れない「負動産」である可能性は大いにあるのだ。

藤戸康雄
不動産・相続コンサルタント
1961年、大阪府出身。慶應義塾大学卒業。コンピューターメーカー、コンサルタント会社を経て、住宅ローン保証会社で不良債権回収ビジネスに従事。著書に『「負動産」時代の危ない実家相続』。
(写真=iStock.com)
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