要介護の高齢者向けに急速に普及している「サービス付き高齢者住宅」(サ高住)。比較的安価で、入居しやすい住まいだが、事業者によってサービスの質には大きな差がある。ベテランのケアマネジャーは「家賃が安いところとパンフレットが豪華なところには注意したほうがいい」という。その理由とは――。

親や自分が世話になる可能性大「サ高住」の意外な現実

前回は「サービス付き高齢者住宅」(サ高住)の現状について書きました。どのようなニーズに対応してくれるのか、簡単におさらいしましょう。

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自分の高齢の親が要介護になったり日常生活の不安が生じたりした時、自宅を出て施設に入ることが選択肢に入ってきます。その際、「特別養護老人ホーム」は原則要介護3以上でないと申し込めません。地域によっては空きが出るまで長期間待たされることがあります。また、「有料老人ホーム」は入所費用が高額というハードルがあります。