相談ごとが得意だとは思っていなかった

――人生相談の回答は、天職ですか?

相談ごとが得意だとは思ってなかったです、自分では。相談するのもされるのも、さほど好きだったわけでもないし。大勢の方から「相談したい」と思ってもらえるとは、全く予測していませんでした。

でもすすめられて相談の仕事をしたら、周りの人がそれを喜んでくれたので、じゃあそういう特性を私は持ってるんだなと思ってやっています。

――この本を書いたことも、相談の回答に影響はあるのでしょうか? 本音で真摯に答えて今どきな感じを与える回答者は、そう多くないと思いますが。

父親という1人の人間と、私という1人の人間が、たまたま父と娘というタグで結ばれているわけで、それの棚卸しをしただけなので、あまりそういう意識はないですね。

得手不得手だと思います。なるほど今どきだなと思ってくれるようなものを出すのが得意な人もいれば、そうでない人もいる。私の場合は、そこに関して自負はないですけど、周りの方がそういうのが得意だなと思ってくださる限りは、続けていきたいなと思っています。

聞き手の矢部万紀子さん(左)とジェーン・スーさん(右)(撮影=プレジデントオンライン編集部)

老後が心配なので、ひとまずは「金を貯める」

――スーさんが、これから棚卸しをしていくべきテーマはなんですか?

わかりません。日々変わっていくものですから。

今、棚卸し前の貯蔵庫に入っているとはっきり自覚しているものはないですが、父のこともこの年齢になったからこういうふうに書けたのだと思います。だからいずれまた、出てくると思いますし、出てきたらいいいなと思います。そうしたらまた書けますから。

――スーさんのこれからの人生のテーマはなんでしょうか?

老後が心配なので、ひとまずは「金を貯める」です。年金がいくらで、月にいくら必要でと考えて、65歳から20年生きていると、と計算すると、その差額がもう恐ろしい金額になるんですよね。それをコツコツ、今から20年かけて貯めていく。45歳から20年かけて貯めて、65歳から85歳まで20年かけて使う。そういう人生になったら良いな、と。