若手にしろ、ベテランにしろ、どの職場にも「問題児」はいるだろう。どう向き合えばいいのか。「プレジデント」(2018年3月5日号)では、9つの場面について、具体的な対処法を識者に聞いた。第4回は「言い訳のオンパレード」について――。
自衛隊では、そもそも言い訳はできないと教えられる
たとえば取引先への訪問で集合場所に遅れたとき、「車両トラブルで電車が止まった」などと、言い訳を繰り返す人がいます。こういう他責(他人責任)型の人はビジネスパーソンとしても問題ですが、私の母校である防衛大学校や自衛隊では、そもそも言い訳はできないと教えられます。上意下達が必要な組織や、軍隊のような規律で動く組織は、すべて自責(自己責任)型。集合場所に遅れたら、戦場なら死ぬ可能性も高いのです。
できるビジネスパーソンは、小さな約束を徹底して守りますし、対応も早い。この積み重ねです。一方、たとえば言い訳つきで、打ち合わせ日時を直前に変更する人、1度決めた会食日時を自分の都合で変えたがる人に、仕事ができるタイプはいません。
言い訳を生む理由には3つあり(図版参照)、どれに該当するかで対応方法も変わります。ここで問題なのは(3)として挙げた部下本人に問題があるケースです。一対一の個人面談で次のように伝えます。相手がある程度のベテランであれば、「あなたはこの仕事で報酬を得ていますよね。部門目標はこれで、個人ミッションはこうです。その職責を果たしていますか」と事実を認識させるように話します。さらに「今後、○○を改善してください。改善しなければ厳しい状況になります」と処遇面でクギを刺してもいいでしょう。