17人を超えると意思決定の効果がゼロになる
参加人数が多い会議も考えものである。それを示すのが、参加者が7人を超えると、1人増えるたびに優れた判断を下す可能性が10%下がるという「7の法則」だ。17人を超えると意思決定の効果がゼロになる計算になる。本当に多くの参加者が必要な場合を除き、なるべく参加者を6人以下にするのがいいだろう。
また役員などが参加する会議は、時間が長くなりやすい。設定した会議時間をきっちり使い切らなければいけない、と参加者が考えてしまうケースが多いからである。そのような意識は捨て、もし早く結論が出たならその時点で会議を終えるようにしたい。
そして会議のスタート時間が遅れるのも、大きなムダを生む。1時間の会議が参加者の遅刻や雑談によって5分開始が遅れれば、8%の時間を損失したことになる。開始時間の厳守を心がけるべきである。
会議で時間内に結論を出すために、意思決定の仕方をあらかじめ決めておくのはきわめて有効だ。お勧めしたいのは、全員参加型で議論を進め、意見が割れた場合は最終決定する人をあらかじめ決めておく、という方法である。結論に対する参加者の納得感が高いし、決まったことに対してのサポートも得やすい。
×:アジェンダが不明&内容の似た会議がたくさん開かれている
○:会議全体の上限時間を設定。新しい会議追加の際は既存の会議を削減
西脇文彦(にしわき・ふみひこ)
ベイン・アンド・カンパニー パートナー
テレコム、ハイテク、ITサービス等の業界を中心に、全社戦略、事業成長戦略といったプロジェクトを多数手掛けている。『TIME TALENT ENERGY』(プレジデント社)の監訳/解説者。
(構成=吉田洋平)