周囲の期待に応えて生き残る

キャリアの節目には、立ち止まって悩み抜くべし
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キャリアの節目には、立ち止まって悩み抜くべし

しかし、キャリア・アンカーを貫こうとしても、それだけではうまくキャリアを積むことができない。キャリア・アンカーと同時に大切なのが、シャインが考えたもうひとつの概念、キャリア・サバイバルである。

アンカーが内なる声に応え、自分らしさを貫くための基軸だとしたら、サバイバルは外からの要請に応え、生き残ることを意味する。これに関しても、『キャリア・サバイバル』(白桃書房)という診断ツールを私が翻訳した。上司や部下、取引先といった仕事関係者はもちろん、家族、友人、地域コミュニティなど、さまざまな人が自分に寄せる期待を理解し、それをうまくやり遂げるのに必要な技能や態度、価値観について考えるものだ。日々の仕事のやり繰りで精一杯という人は特にキャリア・サバイバルを見直してみてほしい。

しかし、気をつけたいのは、ともするとキャリア・アンカーを貫くことが単なるわがままになり、キャリア・サバイバルを重視することが人の言いなりになってしまうということだ。

(構成=荻野進介)