(3)身ぶり・手ぶりが減る

これこそウソのサインです。普段から身ぶり・手ぶりを用いて話をしない人にとっては、それがベースの状態ですが、ウソをついた人とついていない人とを比べると傾向的には、ウソつきは身ぶり・手ぶりが減ります。これはビジュアル化する情報を持っていないためです。本当に見ていないものを「見た」と言い、想像だけでビジュアル化するのは難しいですよね。

(4)顔や鼻を触る

これは緊張あるいは熟考のサインです。もっと広い意味で言えば、感情がブレている、不安定であることを示すサインです。これもよく誤解されるサインです。顔や鼻を触ると安心できるため、緊張したり、感情が不安定になったりすると無意識に触ってしまうのです。自分のこうした動きに意識的になり、面接などで顔や鼻を触っていることに気づいたなら、緊張していることを言葉で伝えたり、過度に顔や鼻を触ったりしないように身体をコントロールできるようにしましょう。

以上、面接官に誤解を与えてしまうサインおよびその対処法を紹介してきました。これらの対処法を知識として知ることと実際にできるようになることには、雲泥の差があります。自分の動きを撮影したり、模擬面接などで他者に指摘してもらったりするのがいいでしょう。自分の変な動きのクセがあるならば、それをしないように意識したり、たとえそうした動きが出てしまっても誤解を避ける言葉を添えられたりするように、日々練習することが大切です。

清水建二(しみず・けんじ)
空気を読むを科学する研究所 代表取締役
1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。現在、官公庁や企業向けに研修・コンサルティングを行っている。著書に『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。
(写真=iStock.com)
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