具体的な話を入れ人物像を伝える
「今回の主役の○○さんは、こういう先人の言葉に代表されるようなことを、社内環境、経済状況の中で頑張ってこられ……」みたいに話を組み立てます。あるいは、「これまでに業績を挙げたのは、白鳥の水かきではありませんが、目に見えない水面下の努力は大変なものがあったと思います」といった、光と影の部分、表に見えないところで努力を重ねてきたことを話に交えれば、わざとらしくならないでしょう。
挨拶をするのに親しくなければ、その人物に近い友人などに話を聞いて、褒める点をおさえておくことも重要なポイントになります。たとえば、朝出社するときに、エレベーターを使わず3階まで階段を上ってくる人だとします。「おいくつになられてもこれだけエネルギッシュな仕事ぶりは、われわれの知らないところでの努力があればこそで……」といった褒め方ができます。
「雰囲気がいい」とか「お若い」「性格が明るい」といった表現は褒める常套句ですが、心がけたいのは、具体的な話を入れ、その人物の姿を浮かび上がらせることです。その日の主役の優しい人柄を伝えたければ、ただ「優しい人」と表現するのではなく、「とても優しい人で、迷子の子どもを背負って母親を探し回ったことがあります」というように話せば、優しさが十分に伝わり、心に響きます。