都知事の政策案は、結局振り出しに戻る

都知事選、都議選での敗北を経験しても、私たちが変えてはいけないものがある。それは自分たちの政策だ。事実、一貫して変わっていない。私たちはまっすぐな道を歩んでおり、こちらが正しいと自信を持っている。

都議会で知事を追及するのも、嫌いだからではない。党派に関係なく、正しいことをしようと言っているだけだ。私は自民党が変わったから選挙に負けたのではなく、周囲の評価が大きく変わったのだと分析している。政策面では何も悪いことをしていないのに、ここまで評価が落ちたのは正直、理不尽だとは思う。

都民の皆さんには、ぜひ、小池都政における政策が結果的にどうなっているかを冷静に考えていただきたい。

たとえば、1番の問題である築地市場の豊洲移転も、結局は自民党が主張していた通りに豊洲移転が決まった。昨年末まで小池知事が検討していた東京オリンピック・パラリンピックの3会場見直しも同様だ。私たちは当初から「見直す必要はない」と言い続け、最終的に私たちの主張通りに決着した。

それでも小池知事は「コストを400億円削減した」と喧伝した。しかし、6月の都議会文教委員会で私が質問したことにより、その数字もまやかしであることが明らかになった。削減された大半はもともとの予備費や契約落札差金であり、残るものの多くもグリーンボンドという都債、つまり都民の借金につけ替えただけだったのだ。

結局、小池都知事がパフォーマンス的に取り上げたことは、すべて振り出しの自民党案に戻っている。これらの事例からもわかるように、都議会自民党の政策は決して間違っていない。

「小池劇場」の前提となる自民党への悪いイメージを覆すのは大変だが、政策の正しさを理解してもらえれば、都民からの信頼回復は必ずできると信じている。そのためには「自民党は変わった」と思われるように努力することが、私たちには求められている。