手数料依存では利益確保に限界がある

『図解! 業界地図2018年版』では掲載が間に合わなかったパソナグループの17年5月期の決算は、最終赤字だった。

パソナグループの場合、営業利益率にしても1%台での推移である。人材派遣事業が中心で、利益率が高い人材紹介業や再就職支援事業の比重が低いこともあって、リクルートHDやパーソルHDと比べて稼ぐ力が弱いということだろう。ただし、8月にNTTグループの人材サービス会社を子会社化するなど、18年5月期は最終黒字への転換を予想している。

『図解!業界地図2018年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著 プレジデント社刊)

昨今の人手不足は人材派遣業界への追い風になるが、半面、登録者の囲い込みなど派遣スタッフの確保が課題になるし、派遣先から受け取った派遣料金から手数料を差し引いて派遣社員に支払う、というだけのビジネスに限界があるのも事実。手数料依存では利益水準は限られるのは、パソナグループに限ったことではない。

業界各社にとっては、時給単価が高い技術系スタッフの派遣事業への注力や、利益を確保しやすい人材紹介業務の拡大がテーマになってくる。

ちなみに、2009年からパソナグループの取締役会長職を務めているのは、総務大臣や郵政民営化担当大臣も歴任した竹中平蔵氏である。

パソナグループの社内取締役平均年俸は2536万円(前期2740万円)。パーソルHDの社内取締役の平均年俸は3300万円。リクルートHDの4人の社内取締役は社長の峰岸真澄氏の総報酬が3億200万円、取締役の草原繁氏が1億8600万円、池内省五氏が1億6800万円、佐川恵一氏1億6800万円となっている。

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