2024年上半期(1月~6月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。キャリア部門の第5位は――。(初公開日:2024年3月14日)
プレジデントオンラインは、全上場企業の「平均年収ランキング(2023年度版)」を作成した。調査対象会社3892社のうち、平均年収が1000万円を超える企業は140社で、前回から20社増えた。ランキングの1位は、2478万円のM&Aキャピタルパートナーズだった。今回は「全国トップ500社」をお届けする――。(第1回)

トップ500社の平均年収は約997万円

プレジデントオンラインは、全上場企業の「社員平均年収ランキング(2023年版)」を作成した。基にしたデータは直近の年次決算期における有価証券報告書(2022年10月期~2023年9月期)。データ抽出では、経済・金融データサービスの株式会社アイ・エヌ情報センターの協力を得た。

今回調査した全3892社の平均年収は631.6万円だった。表にしたランキング500位までの従業員平均年収額は997万0410円。平均年収が1000万円を超える企業は140社(前回比20社増)だった。

M&Aキャピタルパートナーズが5連覇

「平均年収日本一」は、5年連続でM&Aキャピタルパートナーズだった。

ハウスメーカー大手・積水ハウスの営業マンが2005年に起業した会社で、後継者不在の中小企業経営者を主な顧客に、事業承継業務を手がける。「売りたい企業」と「買いたい企業」をマッチングさせるのが同社のビジネスである。

業務的に公認会計士や税理士など専門スキルを有する人材が不可欠だ。また、一般の事業会社とは異なり、収入は案件の大きさに比例する手数料なので、案件が大型になるほど高額の手数料を得ることになる。そのため、これだけの高額年収を支払うことができるといえる。

ただし従業員の平均勤続年数は3年。頻繁に社員が入れ替わっているのも現実である。

過去5期の平均年収の推移は「3109.3万円→2269.9万円→2688.4万円→3161.3万円→2478万円」で、今期は昨年より683.3万円下がった。広報部は「弊社は業績連動型の給与体系になっており、業績にともなう増減が出ます」と回答した。

23年9月期の有価証券報告書を見ると、給料手当:8億2133.2万円(前期比30.1%増)、賞与:25億1618.5万円(前期比21.4%減)とあり、給料手当てに対し、賞与が3倍も支給されていた。

業績に連動するボーナスがいかに大きいかよくわかる。ちなみに、経営トップの年俸は12億6439万円だった(基本報酬:1455万円、賞与:12億4984万円)。