男性管理職「女性部下と仕事がやりづらい理由」

【女性部下の育成に必要なこと3:女性部下とはコミュニケーション促進】

日本総合研究所の「女性の活躍推進に関する男性管理職の意識調査結果」(2015年)によれば、男性管理職が女性部下との仕事がやりづらい理由として特に多かったのは次のような項目です。

「セクハラやパワハラに必要以上に配慮しなければならない」(57.5%)
「男性部下に比べて女性部下とはコミュニケーションが取りづらい」(29.3%)

約3割の男性管理職が女性部下とのコミュニケーションの難しさを感じている状況がうかがえます。

男性管理職は女性部下と昼食や飲み会にあまり行かない

公益財団法人21世紀職業財団の「若手女性社員の育成とマネジメントに関する調査研究」(2015年)によれば、男性管理職によるコミュニケーションの方法として、男性部下、女性部下ともに、職場内での面談など公式な方法での差はほとんどないものの、昼食や飲み会という非公式な方法では、男性部下のほうが女性部下よりも多いことが明らかになっています。

このことからは、女性部下へのコミュニケーションの取りづらさの原因のひとつはコミュニケーションの機会が少ないことが挙げられます。

すでに一部の企業が男性管理職に対して行っている研修では、上司と女性部下のペアで参加し、コミュニケーションを増やすために上司が女性部下に昼食を一緒に行く機会を増やすことをコミットする、といったケースもあると聞きます。

昼食という手段がよいか否かは本稿では言及しませんが、コミュニケーションの機会を増やすことで解消するケースもあると感じます。