マツコ・デラックス「野球部出身者の十中八九はクソ野郎」

一方、同じ団体競技でも“役割”を重視している人事担当者もいる。半導体関連企業の人事部長はこう指摘する。

「野球部やサッカー部のエースとして活躍した人はそれなりに評価しますが、中には持ち前の運動能力だけでエースになった人もいます」

野球部は大学スポーツにおいてたしかに花形だが、野球部信仰に口をはさむ人はいる。たとえば、タレントのマツコ・デラックスさんだ。8月7日夕方のTOKYO MX「5時に夢中!」に出演し、こう断言した。

「名門野球部出身者が、この世界、テレビ局とか(広告)代理店とか、よくいるけど、十中八九、クソ野郎だから」

現在開催中の「夏の甲子園」出場校の監督が、「野球部は人間を育てる場とは限らない」といった内容の発言をしたと報じた夕刊紙記事に対して論じたものだが、野球部出身だから、またエース的選手だったからといって全員が「使えるわけではない」と考えている人は少なくないのだろう。

▼体育会系社員の寿命は30代までなのか?

野球部を代表とした体育会的のノリのよさと体力が通じるのは30代までとマツコは以前、同じ番組内で語っていた。「30代までなら体育会系は仕事は勢いでできる。でも40代になってくると、人間の本質が問われ始める。その結果、行き場を無くす」と。人事担当者に人気の体育会の学生にはそうした負の側面もあるのだろうか。

前出の半導体関連企業の人事部長はどんな“役割”の学生を評価するのか。

「(野球に限らず)評価したいのはキャプテン・主将を務めたタイプです。主将は選手の模範であり、礼儀作法や立ち居振る舞いがすばらしいだけではなく、チームが勝つために一人ひとりに気を配るにはコミュニケーション力も必要ですし、レギュラーではない部員にも気を配り1つにまとめ上げるリーダーシップが備わっていると思います。面接ではキャプテンとしてどんな苦労を経験したのかについて詳しく聞いています」