「新しいことに取り組もう!」「自分を変えなきゃ!」。そう思いつつ、何もできないまま時間が流れていく……。ポジティブな「気づき」や「やる気」を、今度こそ行動に移すための方法とは?

なぜ、本を閉じると“気づき”は消えるのか?

自己啓発に役立つ書籍を読み終わったとき。または、セミナーで講師から熱っぽい話を聞いたとき。体内に“化学反応”が起こります。

「とても“気づき”が多かった! 自分も実践してみよう!」

そのときは体が高揚感に包まれ、ポジティブな気持ちになります。

ところが、数日たつとその「熱い思い」はどこへやら。読んだり聞いたりした内容さえ忘れてしまいます。これでは、せっかく時間とお金を費やして得た学びやインプットが無駄になってしまいます。

今回は、この学びを自己成長につなげるための方法をご紹介します。

あの旺盛な“やる気”はどこへいったのか?

私は、習慣化コンサルタントとして講演する機会が多いのですが、ひとりの聞き手として講座やセミナーを受講することもあります。そうした経験から言えるのは、セミナー受講時にあれだけ旺盛だった“やる気”が、たった数日で一気にトーンダウンしていることが多いということです。

受講時は、その講師の話だけに100%集中しています。お金を払って聞きにいく側としてはそのノウハウを最大限吸収しようと考えますから、当然、“やる気”はピークです。しかし、熱気を帯びたセミナー会場を出た瞬間、不思議と意識が変わってしまいます。さっきの講師の話とはまったく別のことが気になり始めるのです。

「家族にお土産買って帰ったほうがいいかな」
「夕食どうしようかな」
「あっ、メール返信し忘れていた!」

こんな具合に別のことに意識を向けていると、“やる気”レベルは次第に落ちていきます。私たちの思考は、焦点を当てたものに情熱が湧くようにできているので、“やる気”が時間とともに減ってしまうのは仕方のないことかもしれません。