前回(http://president.jp/articles/-/1400)少し触れたが、私は大学4年から2年間、訪問販売のアルバイトで月300万円を売り上げ、月額30万円のアルバイト代を得ていた。今回は、自分なりに築いた営業ノウハウからお話しすることにしよう。

販売していたのは小学校6年生向けの教材。当時はマンションのオートロックが普及していなかったため、個人宅へのセールスは今よりしやすい環境にあった。また最終学歴が中学という母親も多く、現在とは違った意味で、子どもに学歴をつけさせたいと願う人が多かったようだ。

バイト代は歩合制であったため、なんとしても売らねばならない。訪問の際、子どもに見本の問題集に挑戦させると、子どもは想像以上に熱中して取り組み、たいていの子は教材を欲しがる。とはいえ、1セットの販売価格は当時の価格で36万円となかなかの高額であり、多くの母親の答えは、「買うかどうかは、お父さんに相談してから」だった。

(高橋晴美=構成 ライヴ・アート=図版作成)