POINT●グラフの効果的な使い方
棒グラフ■ある量の大小を表現したいとき
特にマイナスからプラスへ転じたとき、プラスからマイナスへ転じたときなどはインパクトを与えるために有効。
差を強調したいときに効力を発揮する棒グラフ。単にすべてをグラフ化せず、どれくらい増減したのかを数値や矢印で補足したり、基準値を上に設置したりするといい。
線グラフ■連続的な変化を表現するとき
特に突発的な増加(減少)ではなく、長期的なトレンドを表現したいとき、時系列での変化を示したいときには有効。
実際、人は線で表現すると視線がその線をたどっていく習性がある。変化を強調するには、線をいくつも重ねず、3、4本におさえる。罫線も時により省略してもいい。
円グラフ■ある量の内訳を表現したいとき
人は無意識に円=欠けた部分がない=すべて満たされた状態=100%と認識しているため、割合を表現するときには円グラフが有効。
円グラフで表現する際、小さなデータは視覚的に見づらいため、伝えたい要素以外の「その他」はなるべくまとめる。さらに強調したい数字は大きくし視覚的に訴える。
レーダーチャート■バランスの有無を表現したいとき
特に個人や取引先の総合評価を表現する際に有効。総合点の大小ではなく、バランスの有無を表現することに威力を発揮。
色を変えた平均値と一緒にグラフ化することで、「何が強いのか」という特性を際立たせることができる。軸の目盛りは多いとメッセージが鈍るので、5個程度におさえる。
BMコンサルティング代表 深沢真太郎
「ビジネス数学検定」日本最上位1級。企業研修などでビジネス数学を指導。『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』など著書多数。
「ビジネス数学検定」日本最上位1級。企業研修などでビジネス数学を指導。『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』など著書多数。
(文・構成=鈴木 工、岩辺みどり)