作業時間を半減させる3つの関数とは?

自由自在に表計算できるエクセルは、資料作りの心強い味方。しかし、便利ゆえの落とし穴もある。「使っていて楽しく、仕事しているような気分になる。だから気づくと関係ない分析にのめりこんだり、目的と違うものを作ったりすることがありますよね。それを防ぐために、最初に必ず、『最後はこういうグラフにしたい』というアウトプットを設定する。そしてそこから逆算して、どういう分析をするか、どんな情報を集めるか、とアプローチを考えていきます」(ボストン コンサルティンググループ プロジェクトリーダー 堀内 喬氏)

さらに機能を追求しすぎるあまり、複雑な関数に走らないように注意したい。「難しい関数を使っても、作った人が休みで連絡を取れないとき、チームの他のメンバーは誰もその関数がわからないことがある。結果、逆に時間がかかるんです。エクセルでは基本的に、あまり複雑なことをやらない。シンプルかつわかりやすいロジックで作ると、後々チェックもしやすく、最終的に時短にもつながりますね」(BCG パートナー 堀川 隆氏)。

エクセル時短テク

【1】よく使う機能はツールバーをカスタマイズ
よく使う機能を「クイック アクセス ツールバー」(aの赤囲み)に1つにまとめることで、いざ使いたいときに探す時間を省けて、スムーズ。

(a)「ファイル」タブから「オプション」を選択し、「クイック アクセス ツールバー」を選ぶと右画面が現れる。左の「コマンドの選択」の中から自分がよく使う機能を選択して真ん中の「追加」ボタンで右のユーザー設定に加える。

(b)ツールバーの下に表示する設定(赤囲み)にすると、左画面のように入力する表のすぐそばにバーが現れ、さらに使いやすい。

【2】最終チェックはスピーディーかつ確実に
データを作ること以上に重要なのは、ミスを防ぐことだ。計算や桁を1つ間違えると、それを根拠とした分析すべてが意味をなさなくなる可能性がある。

(c)数式の入ったセルが、どのセルを参照しているのかを調べる「参照元のトレース」。青い矢印で参照元を教えてくれる。

(d)数式に利用されているセルが、どの数式で使われているのかを調べる「参照先のトレース」。そのセルの式が参照したセルから青矢印を表示。