仕事量が膨大で時間がない。睡眠時間は削っても平気か。その悩みに睡眠の専門医が科学的にお答えしよう。
短時間睡眠が可能だという根拠
日々慌ただしい生活を送っているビジネスマンにとって、睡眠時間をどれだけ確保するかというのは悩ましい問題だ。確かに睡眠時間を減らせば、それだけ自由に使える時間が増える。ただし、短くするといっても限度があることを知っておくべきだ。アメリカ空軍の支援のもとフロリダ大学が行った実験では、3時間睡眠を8日間続ければ、慢性的な睡眠不足に陥ってしまい、起きている間のパフォーマンスが落ちることがわかっている。
スリープクリニック院長 遠藤拓郎●1987年、東京慈恵会医科大学卒業。医学博士、日本睡眠学会認定医。スタンフォード大学睡眠障害センターでの研修、チューリッヒ大学薬理学講座への留学など経て、スリープクリニック調布、スリープクリニック銀座、スリープクリニック青山を開院。
もう一つ、睡眠学の権威であるチューリッヒ大学のボルベイ教授の研究室で行われた実験を紹介しよう。
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