相手に何を伝えたいのか。目的が明確になれば、文章は簡潔になる。そして、表現はやさしく、接続詞は少なく、過剰な敬語はつつしむ。国語辞典の編集者が培ってきた技術とは──。
「肝の一文」から書き始めてみる
ビジネスの実用文では簡潔な表現が好まれます。簡潔な文章を書くポイントをお教えしましょう。
まず大切なことは、書き始める前の準備です。読み手に最低限伝えるべきところ、すなわち「文章の肝」を考えます。何のために文章を書くのか。実用文で伝えるべき内容は、突き詰めれば一文に集約できます。ここではそれを「肝の一文」と呼びます。たとえば「来週月曜日に会議があります」「納期を延ばしてください」「代金を支払ってください」などです。
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