「やる気」というのは便利な言葉である。多くの上司は、自分の嫌いな部下や成果が出ていない部下を「やる気がない」の一言で片付けているという印象を受ける。アンケートの結果、上司の73・7%が「部下にやる気を感じない」と答えているが、そこで、「やる気とは何か?」「やる気を起こさせるために何をしたか?」と聞いて具体的な答えが返ってくることはほとんどない。

実際、現場で部下にヒアリングすると、仕事に魅力を感じていなかったり、壁にぶつかって辞めたいと思っている人などさまざまなタイプがおり、「やる気がない」と一刀両断にはできない。

今、「やる気」をめぐるマネジメント現場の混乱に輪をかけているのが、上司世代と部下世代の“熱い姿勢”に対するジェネレーションギャップだ。感触としては35~36歳が境になっていると思えるのだが、例えばスポーツドキュメンタリーで一生懸命練習している選手の姿を見て「カッコいいな。頑張ってほしいな」と思うのが上の世代。しかし下の世代はそれをカッコ悪いと感じがちだ。特に20代は「練習は黙ってしろ」とか「そういう姿を見せたら終わり」「黙って結果を出せ」という評価になってしまう。