「やる気」というのは便利な言葉である。多くの上司は、自分の嫌いな部下や成果が出ていない部下を「やる気がない」の一言で片付けているという印象を受ける。アンケートの結果、上司の73・7%が「部下にやる気を感じない」と答えているが、そこで、「やる気とは何か?」「やる気を起こさせるために何をしたか?」と聞いて具体的な答えが返ってくることはほとんどない。

実際、現場で部下にヒアリングすると、仕事に魅力を感じていなかったり、壁にぶつかって辞めたいと思っている人などさまざまなタイプがおり、「やる気がない」と一刀両断にはできない。