(6)基軸から離れない
ジョンソン&ジョンソン(J&J)の会長を務めたロバート・ウッド・ジョンソンは「自分でどうやったらいいかわからない業種を絶対に買収するな」と語った。自分たちが熟知している業種に固執するほうが卓越した業績を挙げていることが多い。わずかに軸をはずれるという多角化であっても、異質なものを同化することは困難な作業だ。米総合電機メーカーのゼネラル・エレクトリックは航空機エンジンで大成功を収めたが、ライバル関係にあったウェスティングハウス・エレクトリックは大失敗し、最終的にはさまざまな部門を売却し、姿を消した。

(7)単純な組織・小さな本社
組織を動かすには現場で働く多くの人々に仕事を理解させることが必要であり、そのためにはすべてを単純化することこそが真の解決策である。好例はJ&Jだ。150もの独立した部門を持つが、構造を単純化・細分化し、それぞれを分権化することで、各部門のパフォーマンスを高く保っている。

(8)厳しさと緩やかさの両面を持つ
縛り付けることだけが目的のルールでは従業員たちは創造的な活動を封じられてしまう。だから超優良企業は現場において自主性を強調する。

これら8つの特徴は、言葉にすれば簡単で、今までにも散々言われてきたものだ。そして、それぞれがいかに重要か十分理解されている。しかし、凋落する大企業があとを絶たない現実を見れば、それを実現し続けることがいかに困難かわかるだろう。

日本は現在、急激な円安の中にある。また、GDPは14年7~9月期の二次速報値が前年比マイナス0.5%。年率換算でマイナス1.9%となり、国全体に衝撃を与えた一次速報値(年率マイナス1.6%)より下方修正された。デフレ脱却を目指すアベノミクスも決して順風とはいえない苦しい状況だ。そのような経済状況の中で、今まで以上に強力に企業を牽引するリーダーが希求されている。