「細部に神が宿る」が口癖の人は……
4. 完璧にやらなければならない
日本人は特にこのビリーフが強いと思います。完璧でなければ意味がないというかなり偏った美学。完璧主義は実は多くの精神的な苦痛を生み出します。
自己嫌悪とは、常に完璧にたどり着けない自分の中の到達不能なハードルと現状の自分とのギャップから生まれます。例としては、「ミスは絶対に許されない」「いい加減な仕事は身を滅ぼす」「一事が万事で手抜きは悪だ」「細部に神が宿る」というビリーフから完璧主義の思考は強化されます。
5. 人から嫌われてはいけない
人との関係を維持することは人間として生きて行く上で重要です。家族、職場、友人との関係を良好に保つことは大切です。しかし、その気持ちの度が過ぎるのはよくありません。過剰に、嫌われることや批判されること、拒絶されることを恐れるようになると自由に新しいことをできなくなります。例としては、「相手を怒らせてはいけない」「嫌われてはいけない」「拒絶されてはいけない」があります。
6. 損をしてはいけない
損失回避をするという心理があります。サンクコストの法則と言って、人には得することより損することを回避したいという強烈な欲求が働きます。しかし、この心理がかえって多くのムダ遣いや間違った決断に導くことが少なくありません。「後悔したくない」という気持ちの裏にも、損をしてはいけないというビリーフがあります。
7. 他人を信用してはいけない
子供の頃に「虐められた」「友達に裏切られた」「クラスメイトから陰口を言われた」という場合、人を信用してはいけない、他人は裏切るというビリーフを持つケースがあります。このビリーフが元で、他人と深く繋がれないという問題も起きてきます。
8. 時間を無駄にしてはいけない
なぜ、約束時間のギリギリに到着してしまうのか? あと5分でも早く出かければいいのにと思うことはありませんか? これに該当する人は、早く到着すると時間が無駄になる、ギリギリまで仕事をする、ギリギリまで何かをしていないと気が済まない傾向が顕著です。時間を無駄にしてはいけない、早く到着することは無駄になる。よって、ギリギリに到着することが最も効率的な時間の使い方だとなるわけです。
しかし、同時に「時間に遅れてはいけない」というビリーフも作動するので、移動中のプレッシャーは果てしないものです。
9. 失敗をしてはいけない
失敗する=不完全な人間だ、ミスをする=プロとして失格である、本来完全であるべきだ、という考えが根底にあります。
もちろん、ミスを減らす、ミスをなくすのはいいことですが、その一方で、挑戦できない、失敗を恐れて動けない、小さなミスを気にしすぎて本来投入すべき仕事に力を入れることができないという弊害が出ることもあります。
以上、9つのビリーフ。どれぐらい当てはまりましたか?
誰でもビリーフは持っています。それを自己認識することがビリーフに振り回されないコツです。