がんはすぐに死んでしまう病気ではない

がんが増え続ける細胞である以上、いずれは転移した細胞が増えて、生命を維持するために必要な臓器の機能を低下させ、命を失う可能性はあるでしょう。しかしそれまでの期間、つまり肺なら半分以上、肝臓なら3分の2以上の機能を失うまでは生命は維持できているので、死ぬことはないのです。

そうなるまでの間、治療でがんの進行を遅らせることもできるでしょう。そう考えると、思ったより時間の余裕があることに気づいたのではないでしょうか。

われわれはがんを告知されると、死を意識して極度に焦ってしまいます。しかし生命を失う理由をよく考えてみれば、そこに至るまでの時間は決して短くはないことがほとんどです。

がんという病気には、どうしても暗いイメージがつきまといます。そのため患者さんの中には実際以上に事態を悲観してしまう人が多いものです。しかし必ずしもその必要はないということが、わかってもらえたでしょうか。

※本連載は書籍『がんを告知されたら読む本』(谷川啓司著)からの抜粋です。

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