客の囲い込み――外資系コンサルは「コンセプト」を練り上げ売り込む

▼「クラウド」「ビッグデータ」「web2.0」……

3つ目は「客の囲い込み」だ。

マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン コンサルティング グループといった外資系コンサルティングも、常に高い業績を残している業界である。

「コンサルティング業界の人々は新しい言葉やコンセプトを企業に売り込むのを得意としています。最近であれば『クラウド』『ビッグデータ』『CRM(Customer Relationship Management)』、昔でいえば『web2.0』『ユビキタス』。そうしたキーワードを前面に打ち出して、その実現をするには、事業再編や新ITシステムの導入だけでなく、人事刷新も必要……と次々と仕事を開拓できます。いわば、常に自分たちでブームを生み出して、企業を口説いていくのです」(藤原氏)

企業に食い込み、長い期間、定期的な売り上げを得るという意味では地元型の小さな花屋やスポーツ用品店、タバコ店も同じ儲けの仕組みかもしれない。

「一見、B2Cですが、実際はB2Bの取引で売り上げを確保していますね。

花屋なら地元のホテルや旅館、葬儀場、結婚式場と関係を密にして商品納入ルートを維持します。同じようにスポーツ用品店は個人客よりも近くの学校を得意先にして体操着や上履きなどを一学年の生徒数分、大口で納める。タバコ屋もパチンコ屋など大量購入してくれる客を確保することでそれなりの収入を得られるのです」(同)

【関連記事】
これから「どんどん年収が上がる」職種&業種ベスト7
大企業が実践! 儲かるメンタルヘルス対策
ニッチを見つけてNo.1に! ほったらかしでも「儲かる仕組み」
儲かる会社と伸び悩む会社、何が違うのか
IT業界の「人が育つ仕組み」とは