孫正義秘伝のワザを公開!
【×BEFORE】
(1)不必要な説明までダラダラと列挙――ここで一番言いたいこと、「キーメッセージ」とは一体なんなのだろう。コミュニケーションの場としての会議の重要性や、会議室を持つことの資産効率の悪化などは、どの経営者も気が付いている。もしそのことに触れたいのなら、口頭で伝えるだけでも十分なはずである。
(2)何でも詰め込み大原則から逸脱――1枚のシートにいろいろな要素を詰め込みすぎ。「1シート・1メッセージ」の原則を守っていきたい。もし、自社の強みをアピールするのなら、別のシートを用意したほうがいいだろう。
(3)読み飛ばされる魅力ある数字――社内に会議室を設けるよりも借りたほうが、コストが安く済むことは、ここの数字をよく見たら確かにわかる。しかし、読み手が一目でわかる工夫をしないと、読み飛ばされてしまう可能性が高い。せっかく読み手の心に刺さる数字が用意されているのに、単に書き並べているようでは提案書として失格だ。
(4)絞り込まれていないキーワード――ここでのキーワードは何か? そのキーワードから自分たちのロジックを組み立て、それを一目で訴えられるシートに仕上げたい。
(5)誰も理解できない3つも並列したグラフ――1つのシートにグラフが3つも並べてあるのは論外。読み手はおのおのグラフの関連がわからず、読む気だけでなく、プレゼンテーターの話を聞く意欲もなくす。「1シート・1メッセージ」の原則はこうしたグラフにも当てはまり、比較するとき以外は「1シート・1グラフ」が基本ということを覚えておこう。
(6)混入して目障りなフレーズ――シートがびっちり埋まっていないといけないという強迫観念を持っている人が意外と多いようであるが、意味のないフレーズはかえってアピールする力を削いでしまう。
(7)意味をなさない数字の羅列――この表を見て意味するところを理解できる人がいるのか。単に無味乾燥な数字が並んでいるようにしか見えない。かろうじてキャプションから、「頻繁に会議室を借りている会社ほどオプションサービスをよく利用している」ということを言いたいのだと推測することができる。だったら、それをもっとストレートに表すビジュアルにしたい。
(8)まとめることで印象薄まる内容――このオプションサービスの内容についても、別のシートを用意して紹介したほうが効果的だろう。