自分に合ったセルフケアを見つける

この本はそんな課題を解決するためつくった日記帳のような書き込み式の実践ノートです。患者さん一人ひとりが、自分に合ったセルフケアを見つけて、計画を立て、毎日実行できるように様々な工夫を施しました。

この本は、「データ編」「基礎編」「実践編」の3部で構成されています。

第1部の「データ編」は、ご自身のがんの病歴と治療歴、これまで取組んできたセルフケアや代替療法について1カ所にまとめていただき、保管、一覧できるように作られています。ご自身でこれまでの取組みを振り返ったり、専門家に相談する時持参して見てもらったり、ご自身で説明するときにも便利だと思います。

第2部の「基礎編」では、セルフケアを実践する上で必要な土台づくりをしていきます。まず、「なぜ自分はがんを克服したいのか」という目的とゴールを明確にして、セルフケアを実践するモチベーションを高めます。次に3つのステップからなる「がんの成り立ち」を理解しながら、チェックシートを使って「自分がなぜがんになったのか」「がんを克服する上で自分の強みと自分の弱みは何か」について考えます。それらの作業を通じて浮かび上がってきた、自分に必要なセルフケアについて、優先順位づけをした上で、無理のないペースで実践できる週間スケジュールをご自分で立てます。

▼13の実践項目
(1)正しい姿勢、正しい生活パターンで暮らす
(2)正しい呼吸法を身につけける
(3)加工食品、インスタント食品、レトルト食品はできるだけ食べない
(4)1日2食は玄米食にする
(5)効率的な減塩に取り組む
(6)ジュース、すりおろしで新鮮な生の野菜と果物を十分に摂る
(7)がんの餌になりにくい(GI値が低い)食材を満遍なく食べる
(8)体に良いタンパク質と油のみを摂る 
(9)腸管免疫の強化に取り組む
(10)体を温める生活習慣、体を動かす生活習慣をつける
(11)自分のストレス気質を理解し、自己管理する
(12)気持ちが前向きになる方法を身につける
(13)再発・転移がんには先進医療なども検討する

第3部の「実践編」では、自分が選んだセルフケアを手軽に継続できるようにわかりやすくその実践方法を解説しています。「ワークシート」や「週間メモ」に記入しながら、セルフケアを実践できるようになっています。