「治してもある」のではなく「治す」
実際に治っている人が存在するにもかかわらず、いまだにがんには「不治の病」というマイナスのイメージがつきまとっています。でもがんを克服した人たちは、決して「なぜ自分はがんなんかになってしまったんだろう」「再発したらどうしよう」という後ろ向きな感情を抱いて生きてはいません。彼らに共通しているのは、「がんの体験を通して、様々な気づきやいろいろな人との出会いを経験し、がんに罹る前よりも充実した人生を送ることができるようになった」という「感謝」の気持ちです。
東洋の思想に「病は恵である」というものがあります。まさに、がんは、「あなたの生き方を変えなさい」という自然からの愛あるメッセージなのです。がんという病気をあなたがどう捉えるかで、その後の人生が180度変わるということをよく理解して、ご自身に合ったセルフケアを見つけ、継続して取組んでください。この本を道しるべにして、1人でも多くの方が「がんは他人に治してもらうものではなく、自分で治すものなのだ」と実感し、がんを克服していってほしいと願っています。