一方の個人賠償責任保険は、別名、「日常生活賠償」と呼ばれ、日々の暮らしの中で発生した賠償責任をカバーしてくれるものです。自転車事故だけでなく、たとえば、飼い犬が人をかんでしまったり、子供がお店の商品を破損した場合などに保険金が支払われます。実際、私の知り合いに、子供が蹴ったボールが高級車に当たって高額の賠償金を請求された人がいましたが、この保険に入っていたために助かったケースがありました。
このように、個人賠償責任保険は非常に役に立つ保険なのですが、一般的に保険料が安いため単体では加入できません。何かの保険に特約としてセットして加入します。この特徴を逆手にとって考えれば、わざわざ自転車保険に入る必要がないことがわかります。
特におすすめしたいのが自動車保険に「示談交渉付きの個人賠償責任保険」をセットする方法です。そうすれば、示談交渉も保険会社がやってくれますから、事故の相手と直接お金の交渉をする必要がありません。自動車に乗らないなら、コープ共済がいいでしょう。共済に月額わずか170円をプラスするだけで、1億円の個人賠償責任保険をセットできます。
(構成=山田清機)