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離檀にまつわるさまざまな費用

また、佐々木さんが90代のお年寄りから相談を受けたケースでは、こんなことがあった。

「体力面でお寺を訪ねるのが無理でしたので、代理でお寺に改葬の相談をしたことがあります。すると『本人が一度挨拶に来ない限り、話にならない』とヘソを曲げられたのです。お寺の理解を得られなければ、ご先祖の遺骨をお墓から出すこともできません。まさに“骨質”をとられている形です」

「なかには、骨質をたてに、離檀料を譲らないケースもあるのだという。「なんと無慈悲な」と嘆きたくもなるが、とどのつまり、自分が寺に足を運べるうちに、誠心誠意事情を説明し、寺に理解してもらうことが重要だ。無縁墓になっては、寺のほうだって困るのだから、通常は親身になって相談にのってくれるだろう。もし、あまりにも高額な請求をされた場合には、宗務所や弁護士などに相談するといいだろう。

【ANSWER】数百万円の請求は法外、給料1カ月分が目安。

日本エンディングサポート協会理事長 佐々木悦子
エンディングコンサルタントとして、全国各地で葬儀やお墓の勉強会を開催。著書に『知っておきたいお葬式Q&A』など。
 
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