不動産投資に力を入れ始めたのも、このころです。以前から不動産投資をしていたのですが、クビを経験したことで、収入には労働収入と不労収入があり、不労収入を確保しなければならないと痛感しました。頑張って働いて労働収入を得る一方で、いかに不労収入を増やしていくか。25歳以降は、それをテーマに収入源を増やしてきました。たとえば不動産で賃貸収入を得たり、株に投資したり、会社をつくって自分がいなくても事業が回るようにしたり。おかげで現在は、労働収入・不労収入を合わせて収入源が19あります。
お金を増やすコツは、信頼できる人とビジネスをすることでしょうか。私たち夫婦の投資パートナーは、夫の幼馴染みである3人の男性です。「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、子供のときに嘘をつかなかった幼馴染みとは、大人になってからもお互いに信じあえる。だから重要な投資案件は彼らとしかやりません。
私たちの生活は地味ですよ。日本に滞在中は帝国ホテルを定宿にしていますが、夫は牛丼が好きなので、夕食は有楽町の吉野家さんということも珍しくありません。
中国の占いでは、お金持ちを「太陽」「土星」「月」の3つに分けています。太陽は、お金持ちであることを誇示するタイプ。代表例は、不動産に自分の名前をつけるアメリカの不動産王ドナルド・トランプさんです。土星は、お金を稼ぐためなら手段は選ばないタイプ。この人たちはたしかにお金を持っていますが、世間からは尊敬されません。私たちが理想としているのは、月のお金持ちです。たとえばいまも地元で質素な暮らしを旨としているウォーレン・バフェットさんのように、ローキーに生活ができればいい。財団をつくることが夢なので、贅沢に暮らすよりも、夢に向けてお金を上手に使っていきたいですね。
神戸のインターナショナルスクールを経て16歳で単身渡米。名門私立校南カリフォルニア大学およびUCLA両大学院修了。25歳のとき、父の介護で失業。以来、複数の仕事をかけもちしながら20代で最初の1億円をつくる。現在、 医学・金融専門の一流同時通訳として世界を飛び回る国際キャリア派。母校の顧問も務め今年奨学金を設立。公式サイト http://www.madamho.com/