怒られ続けた子は「こころが委縮」
先に述べたが、子育ては必要なときに、必要なことを行うことが肝要で、もちろん「怒る」ということも大切なことである。しかし、それは本当にわが子がこれから先、生きて行く上で重要であるから「怒る」ことであり、ゆめゆめ、母のイライラをぶつけるために行うことではない。それは百害あって一利なしなのだ。
このように「ストレスという名の怒りのオーラ」を浴び続けた子はこころが委縮する。
まずは「安全確保」に走らざるを得ないので、その場を一刻も早く逃れることしか考えなくなるのである。
要するに「嘘で身を固める」「響かない振りをする」「親や社会への恨みを募らせる」「問題から逃げまくる」「反抗がエスカレートする」「考えることを拒否する」というような行為に出やすい。
つまり「防御」か「反撃」しか道がなくなるのである。
自身がゆっくりと安心して考える機会と空間を奪われる環境では伸びるものも伸びない。
こういう「怒る妻」を持った夫は是非、妻をこれまで以上に支えてあげてほしい。
「叱責」や「呆れ顔」ではなく、「やさしさ」で、24時間体制で怒らざるを得ないほどに追い詰められている妻のこころを溶かしてあげてほしい。
それがわが子に好循環をもたらすことになるばかりか、ひいてはあなたにとっても、居心地の良い家庭になること請け合いなのだ。