小さなトラブルもひとつずつ丁寧に
三越伊勢丹ホールディングス会長 石塚邦雄
1994年3月から丸2年、40代の半ばに、三越銀座店の総務部ゼネラルマネジャー(GM)を務め、お客からの多種多様な苦情に担当部門の長として対応した。その一つに、地階レストランで起きた「水中輪投げ事件」がある。
当時、レストランで、子ども連れのお客に「水中輪投げ」をあげていた。透明な容器に入った水中に小さな輪投げがあり、容器をピュッと押すと、輪が飛んで棒に入る仕掛けだ。その日、母親ときた子どもがもらって遊んでいたら、栓がはずれて、水がこぼれた。水は、食べていたラーメンの中に落ち、子どもの手にもかかった。
係の人間が謝り、ラーメンを取り換える。子どもの手のほうは、おしぼりで拭いた。すると、母親が「うちの子はアレルギーだ。拭いただけでは不安だ」と声を上げた。そのまま帰ってはいったが、後で電話が入り、怒りをぶつけてきた。顧客サービス担当が対応したが、収まらない。やがて「自分では対応できません。石塚さん、お願いします」と言ってきた。
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