よく失敗しがちな中堅・中小企業による大手企業OBの雇用。しかし、アイリスオーヤマでは綿密なサポートや、独自のコミュニケーション体制で「異文化」の壁を乗り越えている。

新天地に行き着いたIHのエキスパート


(左)常務取締役研究開発本部長 大山繁生氏 (右)家電開発部大阪R&Dセンター 犬飼正浩氏

「あなた、顔つきが以前とは変わって、なんだか明るくなったわね」――。

中国・大連の工場から戻った犬飼正浩は、玄関先で出迎えてくれた妻の一言で、アイリスオーヤマに勤め始めてからの3カ月余りの日々が、いかに充実したものだったかを再認識した。

2月に51歳になる犬飼が社会人としての第一歩を踏み出したのは、日本を代表する家電メーカーであった三洋電機。入社して3年ほど電子レンジの設計に携わったが、その後はIH(電磁誘導加熱)調理器の設計を行ってきた。「一般家庭向けのクッキングヒーターから、外食チェーン店の厨房で使うものまで、あらゆるIH調理器に関わってきました」と犬飼はいう。