母が悪徳業者に騙された! 撃退法を伝授
また、老人の一人暮らしは悪徳業者につけ込まれやすい。高齢者が遭っている被害で最も多いといわれるのが訪問販売で高額な布団を買わされるケース。実際に、母も高額な健康布団を3組も買わされていた。騙されたときには、購入後8日以内であれば、クーリングオフ制度で解約できることを教えておこう。電話機の前には消費者生活センターの電話番号を貼っておく。高齢者の生活トラブルに対応する「高齢者被害110番」を設けているセンターもある。
私は勧誘の断り方を練習させている。「必要ありません」と断固として断るのは難しい。つい「結構です」と断ってしまいがちだが、それは、「OK」の意味に取れるのでダメだと繰り返し言っている。
悪徳業者からの勧誘電話や「振り込め詐欺」を防止するため、固定電話は留守電にしておくことも有効だ。母と私との連絡は、高齢者向けに操作を簡単にしたスマートフォンにしている。何かあればすぐ連絡が来るようになった。日ごろからこまめに連絡をとり、親の現況をよく知ることで、何が普通かを把握していれば、小さな変化をとらえることができる。
黒田尚子(くろだ・なおこ)
CFP、一級FP技能士、消費生活専門相談員
株式会社日本総合研究所に勤務後、1998年FPとして独立。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆など幅広く行う。消費者問題にも注力。
CFP、一級FP技能士、消費生活専門相談員
株式会社日本総合研究所に勤務後、1998年FPとして独立。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆など幅広く行う。消費者問題にも注力。
(吉田茂人=構成)