西アフリカを中心に猛威を振るっているエボラ出血熱。その治療に、富士フイルムの抗インフルエンザ薬「アビガン」が効果を期待できるとして話題になっている。
社名のイメージとのギャップに違和感を覚えた人もいるだろうが、同社は2008年に富山化学工業を買収して、医薬品事業に本格参入していた。フィルム事業で培ってきた厳格な生産管理技術やケミカルのテクノロジーを、富山化学の創薬技術と融合させ、研究開発を続けてきた。その一つが今回、日の目を見た。
富士フイルムはもともと米コダックを目標に設立された、一種の国策企業だった。それが00年代以降、デジタル化の波に押され、フィルムはあっという間に斜陽産業に落ち込んでいった。その中で、先述のケミカル技術を医薬品のほか、化粧品やフラットパネルディスプレー用フィルム、医療機器などに応用し、事業の多角化を図ってきた。それらがいま、次々と花開いている。
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(構成=衣谷 康)

