大阪桐蔭6年連続1位の274人
同志社大の出願動向は安定している。今春の志願者数は前年を1598人上回る5万2944人で、4年連続の増加となった。文系学部の大半を京都市内の今出川キャンパスに集中させるキャンパス整備や学部新設などの改革を続けてきたことが要因だ。
志願者が増えている学部は、678人増で2068人となったグローバル地域文化学部や、362人増で6075人の経済学部など7学部。志願者減も7学部で、427人減って5261人となった文学部や、265人減で1720人の文化情報学部などがある。
地域別の合格状況を見ると、地元といえる2府4県(京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県)の高校の占有率が下がっている。2012年に山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞して以降、京都大に対する首都圏など近畿圏以外の高校からの注目度が高まっている。そうした受験生の動きと呼応するように、2府4県の高校の占有率は2011年の59.5%から下がり続け、今春は58.8%だった。2府4県以外の京都大志望者が併願校として受験している影響が考えられる。
今春の高校別合格者数ランキングを見ると、大阪桐蔭が昨年より41人増えて274人となり6年連続の1位だった。直近の10年間の総合格者数も2329人でトップだ。2位の奈良は29人増の230人が合格し、昨年の3位から上がった。3位の膳所も5位から順位を上げており合格者は31人増で210人。
昨年から順位を下げたのは、北野と茨木といった大阪の府立校。北野の合格者は28人減って183人となり2位から4位に、茨木は29人減って172人で3位から5位に下がった。もっとも、両校の今春の難関大の合格状況を前年と比較すると、北野が東京大3人→8人、京都大65人→71人、北海道大4人→7人。茨木が京都大13人→20人、大阪大54人→57人、北海道大2人→7人と合格実績を伸ばしている。両校ともに難関国立大志向が強まり、同志社大を受ける生徒が減少したことが、順位を下げる要因となった可能性がある。
北野と茨木の難関大合格実績が上がったのは、大阪府から「進学指導特色校」に指定され、進学指導に特化した学区のない文理学科を設置している影響が大きい。今春は同学科から最初の卒業生が出た年であり、両校は初年次から結果を残した高校といえよう。