自民党が30議席減らす可能性も

では総選挙後の各党の議席はどうなるのか。自民党の選対幹部はズバリ、「野党は小選挙区で統一候補を擁立しようとするだろうが、時間が少なく、限られた選挙区に留まりそう。このため与党は、ほぼ現状維持。野党は維新の党、みんなの党などが減らし、それが民主党に流れる。その結果、民主党は20~30議席増えそうだが、最盛期の308議席に比べると、見る影もない。衆院の与野党の構成は解散前とあまり変わらないだろう」と言う。

自民党と野党の力の差がありすぎるため、「浮動票が行き場を失い、棄権がかなり増えるだろう」と、この幹部は話し、こう続ける。

「投票率は前回より下がるので、後援会がしっかりしている自民党と、創価学会をバックに持つ公明党が有利。個別に見ていくと、自民党が現有294議席程度を維持するか、野党共闘の進捗如何では少し増やす可能性も。公明党は候補者全員当選。ただし大阪3区に橋下徹大阪市長が立候補した場合、公明現職は落選だろう。前回は与党が衆院で3分の2を上回った。今回も3分の2は確保できそうだ」

そうなれば安倍首相の決断は吉と出て、権力基盤が強化され、自衛隊法改正はむろんのこと、将来の憲法改正も視野に入ってくる。だが本当に、そううまく運ぶだろうか。

朝日新聞を筆頭に、今回の解散・総選挙には「大義名分がない」との批判が強いが、「今後、この新聞キャンペーンがどうなるか。また野党の選挙協力の進展次第では自民党が現有から30議席減らす可能性も。250議席台だと安倍首相の責任論が浮上する」と鈴木氏は言う。

「首相のアベノミクスに対し、野党が有効な争点設定ができるか。そこにすべてがかかっている」(鈴木氏)