「接客力」という一本の軸で、企業を評価したらどうなるだろうか……。プレジデント誌では約1000人を対象にアンケートを実施。そこから、接客力と業績の深い関係が見えてきた。
飲食店部門
喫茶、レストラン、ファストフード、定食、牛丼、カレー、居酒屋など
カタカナ系チェーンの評価が高い理由
1位スターバックスコーヒー、2位モスバーガー、3位ロイヤルホストと、カタカナ名の洋食系チェーンは好感度が高いが、餃子の王将、なか卯、和民、松屋といった漢字名称の和食・中華チェーンは不支持率が高い。女性が一人でも入りやすい店は評価が高く、入りにくい店は評価が低いようにも見える。漢字系のなかでは大戸屋の健闘が目立っている。
価格競争が極めて激しい牛丼チェーンでは、接客まで手が回らないのはやむを得ない面がある。そんななか吉野家が、不支持のほうがやや多いとはいえ、一定の支持も得ているのは評価できる。
ワンオペ(従業員が店舗を一人で切り盛りする状態)でブラック企業批判を浴びたすき家の評価は最下位だ。赤字転落が見込まれる同社は、会社も従業員も、そして客もハッピーとはいえないようだ。
票数が多い割には評価が拮抗したのがマクドナルド。これは、店舗によって接客レベルに差がある可能性を示している。なお、この調査は期限切れ鶏肉問題が発覚する前に行ったものだ。
アンケート実施概要 ● 2014年7月8~9日、全国の30~60代の男性515人、女性515人を対象にアンケートを実施。「値段の割に店員の接客力・おもてなし力が高い」と感じた、あるいは「店員の接客態度があまり良くない、接客力が低い」という印象があるチェーン店名・会社名を、小売り、飲食、その他サービスなどについて、それぞれ1つずつ自由回答。合計で10件以上の回答があったチェーン店、会社についてランキングした。年齢構成は30代36.9%、40代37.1%、50代25.1%、60代0.9%。地域構成は北海道5.3%、東北5.0%、関東39.5%、中部17.0%、近畿16.7%、中国4.2%、四国2.5%、九州9.8%。