採用の問題=会社そのものの問題

この仕事の中で私が経験として学んだのは、採用や人事の抱える問題とはその会社そのものの問題だということでした。

今の私の仕事はクライアントさんに会いに行って人事制度や教育制度の課題を聞き、情報提供をしたり場合によってはコンサルティングや研修を提案したりすることです。

お会いするのは大企業や昔ながらの中小企業の方が多いのですが、感じることのうちの一つは「グローバル人材を育てる」と言っていても何をしていいのかわからない、という会社がまだまだ多いと言うことです。

例えば海外の仕事なんて自分には関係ないと思っている人たちに、そこに面白いフィールドがあることに気づいてもらうこと。一度踏み込んでみたら、実は自分の能力がそこで活かせるかもしれないことを知ってもらうこと。そうした仕事に関われることにやりがいを感じ始めています。

それからベンチャー企業なので、営業や研修のアテンドから戻ったら、自分で請求書の作成をしたりと何でも自分でやる必要があるのも良い経験になっていますね。時には、ベトナム事務所の立ち上げや、国際会議のアテンドのために海外出張することもあります。確かに何でもやらないといけないのは大変ですが、その雰囲気はベンチャーで働くということの醍醐味ですし、仕事を通じて自分が成長できるという感覚を得られることにつながっていると思います。

あと、この会社は働き方が外に開かれているのも気に入っていることの一つかな。ここではあまり「正社員」が特別とされてはいないんです。一つの研修やセミナーを作っていくとき、パートナーのコンサルタントさんや講師も含めて、外部の人とその都度プロジェクトベースで仕事を進めていくんです。これは私にとっては割と居心地の良い世界ですね。

この会社で働いていると、「自分のやりたいこと」をみんなが応援し合いながら実現できる場、という気がします。個性がありながらも同じような方向を向いている人たちが集まって、一つの大きな目標を達成しようとすることで緩やかに繋がっているからこそ、そういう関係性でいられるのでしょうね。

JIN-G:組織人事のコンサルティングおよび人事部員向け教育事業を展開。設立は2009年。社員数9人。
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