野村証券 vs ゴールドマン・サックス証券
●ゴールドマンは社員が“リストラ”をプラス評価
ともに「自分がどの程度稼いだか」がシビアに管理される企業だが、野村では、数字を出さなければ「上司に精神的に追い詰められる」ことはあっても、簡単にリストラが行われるとはあまり聞かない。一方、ゴールドマンでは、市場の変化次第では部門をまるまる閉鎖するなど容赦ないリストラが行われる。ただ、社員がリストラを組織としての新陳代謝というプラス面でも評価していることが社員クチコミからも窺え、それが「待遇面の満足度」や「社員の士気」の高い水準に影響しているのだろう。(増井)
●社員のクチコミ
・野村証券[総合評価:3.5]
「人間的に幅と深みのある人多数。いい意味で大雑把で勢いがある。が、リーマン買収後は不満を抱える人も多く、社内に士気の高ぶりがあまり感じられず」(管理部門、5~10年、新卒、男性、3.3)
「信賞必罰。出世の分かれ道に到達するのが早い。ワークライフバランス? なんじゃそりゃ? という感じ」(営業部、5~10年、中途→退社、男性、2.8)
「紹介予定派遣から正社員になれると聞いたが実際は契約社員。正社員より成果挙げても待遇に反映されず転職を決意」(管理部門、5~10年、中途→退社、女性、2.9)
「企業アナリストが過重労働になっているケースは多い」(調査部門、5~10年、中途、男性、3.8)
・ゴールドマン・サックス証券[総合評価:4.0]
「新卒入社組が優遇されるため、中途採用組は若干覚悟すべし。外資系の中でも特に高い英語力が必要。「顧客のためなら何でもする」雰囲気が強く、過剰接待も日常茶飯事」(株式部門、3年未満、中途→退社、男性、3.9)
「女性が働き続けることに関しては、理解度は高い。自分で仕事の調整がつけやすく、思った時期に休みを取ることはできる。3年で昇進できず転職」(信用リスク管理、3~5年、新卒→退社、女性、3.8)
「Risk at valueの仕事をやるほど給料がもらえるため、どんどん提案していく。ただし目立ちすぎないように注意すべき」(アナリスト、3年未満、中途、男性、4.0)