ユニクロ vs GAP JAPAN

●「重労働」でもユニクロの評価はバランス良好

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ユニクロ vs GAP JAPAN

過去に重労働が話題となったユニクロだが、小売業界の中では、総合的にバランスの取れた社員評価となっている。社内制度の確立やトップダウンによる指示・通達の徹底などが社員のクチコミに垣間見え、「法令順守意識」の高さにも納得。半面、ボトムアップの度合いも問われる「風通しの良さ」の評価は業界平均並みだ。一方、ギャップジャパンに関しては、「社員の相互尊重」と「風通しの良さ」の評価点の高さは、他の外資系小売りにあまり見られない強みといえそうだ。(増井)

●社員のクチコミ
・ユニクロ[総合評価:3.3]

「スピード重視、完全実力主義だが、実情は上司に気に入られるかどうか。スーパーバイザーよりもリーダーといわれる役職に人事権があるため、配属店でほぼ評価が決まる。正直、運が必要。女性管理職が多く優遇されるが、上級管理職になってもすぐに降格か現状維持に」(店長、10~15年、新卒、男性、2.0)

「仕事するだけで非日常のような感覚。一度退職した女性スタッフが「やはりユニクロがいい」とよく戻ってくる」(営業、3年未満、中途、男性、4.0)

「サービス残業が半強制、暗黙の了解で多すぎ。仕事中は売り場の服で全身コーディネート。社販で3割引きだが、週5勤務ならかなりの出費になる」(店長候補、3年未満、新卒→退社、女性、3.4)

・GAP JAPAN[総合評価:3.3]

「米国からの訪問者や本社から上司が来店するとなると、お客様優先でなくなることがしょっちゅう。年俸制、インセンティブあり。年に一度自己評価を上司にプレゼン」(アソシエイトマネージャー、5~10年、中途→退職、女性、2.5)

「人材育成のための投資を惜しまない。仕事上のスキルはほとんどここで教わった。本社の意向がすべてで、日本独自の施策が打ちにくい。上層部がよく入れ替わる。長期休暇が取りやすく年2回は海外旅行に」(ストアマネジャー、10~15年、中途→退社、男性、4.0)

「夏季はサマーアワー、業務が半日で終わったり、有休消化の推奨などワークライフバランスには注力」(シニアマネージャー、5~10年、中途、男性、3.3)

(宇佐見利明=撮影)
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