社会インフラとしてすっかり定着した感のあるフリマアプリ「メルカリ」。利用者は若者かと思いきや、60代以上の平均年間出品数は、何と20代の2倍。その理由を探ってみると、意外な事実が判明した。彼らにとってメルカリは、単にモノを売り買いする場ではない。売買を通じて、ある「意義」を見出しているシニアも少なくないのだという。「プレジデント」(2022年6月3日号)の特集「『捨てない』生き方」より、記事の一部をお届けします。
スノーボードパーツを撮影する女性
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メルカリが中高年の心を捉えた理由

社会インフラとしてすっかり定着した感のあるフリマアプリ、メルカリ。利用者はもっぱら若年層かと思いきや、近年はここにどっぷりはまり込む中高年が少なくないという。

本当にそうなのだろうか。メルカリ本社に問い合わせてみると、果たしてそれをぴったりと裏付けるデータを集計していた。順番に見ていこう。

メルカリの初の黒字転換は、実はごく最近の2021年6月期。20年1月以降のコロナ禍が追い風だった。

「外出リスク、巣ごもり需要が主因です。自宅の掃除や整理整頓を機に出品される方や、在宅時間を楽しむためのエンタメ・ホビーのカテゴリー内の商品を購入される方が増えたことが考えられます」(メルカリPRグループ プロダクトPR 竹井千翔氏)

「プレジデント」(2022年6月3日号)の特集は「『捨てない』生き方」。日本人はいつから、こんなに捨てることが好きになったのだろう。断捨離、片づけブームが長くつづく一方で、捨てられないことに罪悪感を感じている人も少なくないはず。本特集では、捨てないことで孤独を癒やし、人生にとってほんとうに大切なものを手に入れるためのヒントを探っています。ぜひお手にとってご覧ください。