プロテニス選手のロジャー・フェデラーがCMで言っていたように、一番になるということは一度の成功で終わるのではなく、その後何度も試合に出て力を証明し続けるということだ。
頂点にとどまるには本物のプロフェッショナリズムが必要で肉体管理も重要となる。たとえば、ロナウドは決してタバコにもアルコールにも手を出さず、厳密な食事計画を守り続けている。
派手な世界にいるフットボール選手といえども、よき家族と友人に囲まれていれば道を踏み外すことは少なくなるものだ。必要以上におだててくるファンにお世辞を言われても舞い上がることもなく、地に足をつけて生きていける。
これまでにロナウドは、数えきれないほど家族の大切さを語っている。ネイマールも語っている。「将来どうなるかはわからないけど、ずっと家族が僕の味方でいてくれることだけは確かだ」
最後に、平凡なアスリートとチャンピオンを分かつ大切な要素がある。勝利への渇望だ。誰が対戦相手でも、どんな犠牲を払ってでも常に勝ちたいという欲望である。
「ロナウドは、やることすべてに断固とした決意で取り組んでいたよ」。そう振り返るのはスポルティング・アカデミーで彼の指導をしたレオネル・ポンテスだ。
「とにかく、一番でなければ気が済まないんだ。それは卓球だろうと、テニス、ビリヤード、テーブルサッカー、ダーツであろうと、何でも勝とうとする。1対1の駆けっこでも手を抜かない。いつも自分のチームが絶対に勝たないとダメなんだ。どんなスポーツでも勝たないと気が済まない。だからこそ、今の地位にたどり着けたのだと思うよ」
この姿勢こそが、3人を世界の頂点に押し上げた原動力なのだ。
※本連載は書籍『Who is the Best? メッシ、ロナウド、ネイマール。最高は誰だ?』(ルーカ・カイオーリ 著)からの抜粋です。