EU司法裁判所は米ネット検索大手グーグルに対し5月13日(現地時間)、個人情報の検索結果の削除を命じる画期的な判決を言い渡した。自宅を競売にかけられた16年前の新聞記事が、その後債務を完済したにもかかわらず、自分の名を検索すると出てきてしまうとして、スペイン人男性が訴えていた裁判。一般に「忘れられる権利」(自分の好ましくない過去のプライバシーを消す権利)と言われ、EUが法制化に向けて準備を進めていた。判決はその流れに先行した格好だ。
EU司法裁は日本でいう最高裁に当たるため、グーグルは今後EU域内での活動に際して対応を迫られるが、早速サイトを開設して依頼フォームを用意したところ、「自身の氏名にリンクする検索結果の削除リクエストが数時間で1万2000件を超え、そのペースは1分当たり20件」(6月2日付ウォール・ストリート・ジャーナル)という。
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