「why」から伝えることで人の行動を促す
人を動かすためには、まず「なぜそれをやっているのか」「なぜそれが大切なのか?」を伝えることが最も大切になる。アップルなら、たとえばこういう紹介をするだろうという。
Why:我々のすることはすべて 世界を変えるという信念で行っています。人と違う考え方に価値があると信じています
How:私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ、簡単で親しみやすい製品です
What:こうして素晴らしいコンピュータができあがりました
こちらのほうが、人間味やストーリー性も感じられるだろう。これが、たとえばジョブズのように、人を動かすプレゼンをするときの順序となる。
次に、TiVo(※1)のこんな例をあげている。
「『生放送を一時停止したりCMをスキップしたり 巻き戻して見たりできるテレビです。 どんな番組が好きかを、頼まなくとも記憶してくれます』。これを聞いた大衆は疑いを持って 『信じられないね。そんなのいらないし、気に入らない。ぞっとする製品だ』」
では、もしTiVoチームがこんな風に伝えていたらどうだろう?
「自分の生活のあらゆる側面を自分でコントロールしたいという方にはぴったりの製品がここにあります。生放送を一時停止したり、CM をスキップしたり、好みの番組を記憶します」
「What 何か」は「信じることや理念」を示して初めて意味を持つ。そして人を惹きつけ、結果として人はその人の言葉に動かされるようになる。では、“なぜ自分の信念を信じてくれる人を惹きつける必要があるのか”を見ていこう。