Q. 社員のモチベーションを上げる方法は?

【楽天グローバル人事部担当役員 杉原章郎氏】
目の前の仕事だけにフォーカスしていると、何のためにこの仕事をしているのかと悩みがちですよね。そうしたモヤモヤを晴らしてくれるのが、週1回、全社員が集まる朝会です。朝会では、現在の会社の状況をレビューしたり、世の中のトレンドを解説します。そうした情報を提供することで、いま自分に課されている仕事の位置づけや、次に取り組むべき課題が見えてきます。


朝会
●朝会
毎週火曜、朝8時に開かれる会議。海外を含めた拠点と中継でつなぎ、楽天グループ全社員が参加する。




【サイバーエージェント取締役人事本部長 曽山哲人氏】
組織活性化のため、褒める量を増やすことを意識している当社では、表彰が企業文化として根付いています。表彰は各部署で行うものと、全社単位のものの2種類。各部署での表彰は毎月行われ、役員も表彰された人を把握しています。全社員の中から表彰を行う社員総会は半年に1回実施。社員からの推薦を募るのですが、強制ではないので、本当に推薦したい人しか名前が挙がってきません。推薦を加味して役員たちが議論し、表彰者を決定。一人ひとり壇上で表彰されます。「自分もあの場に立ちたい」という思いで拍手を送っている社員が多いようです。


社員総会
●社員総会
全社員が集合するイベント。半年に一度、渋谷のホテルを貸し切って開催。約3000人の社員の中から、新人賞やベストエンジニア賞など10人を選び、表彰する。



【DeNAヒューマンリソース統括部長 對馬誠英氏】
ストレッチアサインの連続が大切です。能力以上の仕事を任せることで、社員は新しい視点を得て、できないことができるようになり、仕事へのモチベーションを高めていきます。能力が足りずに失敗することもありますが、うちは失敗したからダメという烙印を押すことはありません。ヒットタイトル「怪盗ロワイヤル」を生み出した社員も、じつはその前に「モバまち」という新規事業で大失敗をしています。もし失敗してもセカンドチャンスがやってくるという環境も、社員のモチベーション維持に一役買っています。