平均値を目標に貯金してはいけない

このように、統計データは「ウソではないけれど、ホントでもない」ということが起こるので、直感的に「えっ?」と疑問に思ったデータは、結果に加えてその調査方法や対象人数なども確認したほうがいいと思うのです。

日本では、お金のことを家族はもちろん、他人とも話をしにくい……という人が少なくありません。だからこそ、「平均値」がますます気になるのだという気持ちもわかりますが、上記のような理由から、冒頭の1,101万円という貯蓄額の平均値も、「平均値を目標にしてお金を貯める」のではなく、あくまでも「参考値」にとどめておきましょう。だって、平均値をクリアしたとしても、平均値があなたの家計に何かをしてくれるわけではないのですから。

貯蓄をするときは、他の家や平均がどうあれ、自分の家庭で「いつ」「何に」「いくら」必要かという目的と予算を決めて、貯蓄するようのがコツです。そのほうが、必要なときに必要なだけのお金を手に入れることができるので、あなたの人生の安心をつくってくれるはずです。

*金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査:2人以上世帯調査」

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