とはいっても週2日の勤務で生活は大丈夫なのか。早船氏は「製薬会社の企業年金は結構充実していますし、ぜいたくしなければ生活はできます。それも会社の再雇用を選択せずにのんびりとやろうと思った理由の一つです」と言う。
早船氏は現在厚生年金の報酬比例部分と企業年金を受給しているが、月額30万円弱になるという。加えて週2日勤務の収入が月に10万円強。合計40万円弱の収入になる。持ち家の住宅ローンは残り数カ月。子供も独立しており、教育費の心配もない。妻もパートタイムで働いているというからダブルインカム状態である。
「公的年金と企業年金は受給したときに妻に渡し、今働いている10万円は全部私の小遣いになっています」(早船氏)
小遣いが10万円とはうらやましい話だ。しかも週休5日の生活だ。今は趣味も満喫しているという。
「会社の再雇用を選択しないと決めたときは妻に『家にいてもいいけど、そのうち飽きてくるんじゃないの』と言われましたが、ゴルフをしたり、中学時代のテニス仲間に誘われてテニスサークルに入って汗を流しています。友人との飲み会に出かける機会もありますし、1週間の生活のリズムができて毎日を楽しんでいますよ」(早船氏)
もちろん仕事についても「自分の培ったものが多少なりとも生かされ、貢献できているのでおもしろい」と満足している。派遣契約という雇用形態であるが、再生可能エネルギーという拡大基調にあるビジネスということもあり、仕事を継続する可能性が高いという。